聖書縦断長距離バス グレイハウンド

旧約聖書の出来事や書簡を一般的な時代順に並べたものです。ただし、一部の書簡には複数の執筆時期がある可能性があり、確定的な順序ではない。

1. 初期の時代(創世記の時代)

創世記: 紀元前4000年

(1)万物の創造(創1)
(2)アダムエバの関係(創2)
(3)ヘビと知識の木(創3)
(4)カインアベル殺し(創4)
(5)ノア洪水と虹(創6)
(6)バベルの塔と言語(創11)
(7)アブラハムの召命(創12)

「彼らは第四代目になって帰って来る。それはアモリ人の悪が今に至るまで満ちていないからである。」(創世記 15:16)


(8)ソドムとゴモラ(創19)
(9)犠牲のイサク(創22)
(10)リベカヤコブの計略(創27)
(11)ペヌエルでの格闘(創32)
(12)ヤコブの息子たち(創35)
(13)ヨセフの夢とエジプト(創37)(BC20C~BC15C)。

2. 出エジプトと荒野の時代 (BC13C頃)

(1)出エジプト記
 ➀話(出1-)
 ②葦の海の奇跡(出14)
 ③マラの苦い水(出15)
 ④マナ(出16)
 ⑤十戒(出20)シナイ契約(BC13C頃)
 ⑥幕屋建設(出40)

(2)レビ記:出エジプト直後。神の聖さと人間の罪深さを理解する
清い物と汚れた物(レ11)
 ②贖罪日(レ16)

カナンの先住民は、偶像崇拝、性的堕落、子どもを犠牲として捧げる(モレクへの人身御供)などの罪を犯していた。これらの行為は、神の目に「忌まわしい」とされ、滅ぼす理由とされている。

レビ記 18章24~25節
「これらのことによって、あなたがたは自分を汚してはならない。私があなたの前から追い出そうとしているこれらの国々は、これらのことによって自分を汚したからである。この地も汚れた。だから、私はその咎をその上に報い、その地はその住民を吐き出す。

この箇所では、カナンの地が住民の罪のために「汚れた」とされており、神の裁きが地そのものの「浄化」を目的としていることが示唆されている。


 ③隣人愛(レ19:18)

(3)民数記: 荒野でのイスラエルの旅(出エジプト後40年間)。
 ➀カナン偵察(民13)
 ②青銅の蛇(民21)

(4)申命記: モーセの説教、約束の地に入る前の準備。

 ➀七つの民絶滅理由(申7:4)

イスラエルがカナンの先住民と共存すると、その罪深い習慣や偶像崇拝の影響を受けて堕落する危険があると警告されている。徹底的に滅ぼすことで、その影響を断ち切る意図があった。

申命記 7章2~4節「あなたの神、主がこれらの国々をあなたの手に渡し、あなたが彼らを打ち破ったなら、彼らをことごとく滅ぼし尽くさなければならない。彼らと契約を結んではならない。また、彼らを哀れんではならない。…彼らはあなたの子どもたちを私から遠ざけて、ほかの神々に仕えさせるだろう。

この箇所では、偶像崇拝が神との契約関係を破壊する危険性が強調されている。


 ②イエスエルの召命理由(申7:7)

「あなたの神、主が彼らをあなたの前から追い払われた後で、『主が私をこの地に導き入れて、私にこれを与えさせたのは、私の義のゆえである』と言ってはならない。主がこれらの国々をあなたの前から追い払われるのは、その悪のゆえである。」(申命記 9:4-5)

3. カナン定住の時代

(1)ヨシュア記: カナンの地征服と分配(BC13C頃)。

(2)士師記: カナン定住後の士師の時代(BC12C~BC11C頃)。
「士師」とは、現代の「裁判官」というよりも、部族のリーダーや軍事的指導者としての役割を果たした人物を指します。彼らはカリスマ的なリーダーとして神に召され、イスラエルを外敵から救い、神の意志を伝える役割を担いました。

 ➀ギデオン(士6:1)(偶像崇拝を破壊し、外敵を打ち破る)
 ②サムソン(士13)(ペリシテ人と戦い、驚異的な力を持つが、最終的に死を通じて勝利する)

(3)ルツ記: 士師の時代の一部。

4. 王国時代(統一王国から分裂王国へ)

(1)サムエル記(上・下)
 ➀サウル王(上9)
 ②ダビデとゴリアテ(上17)
 ③ソロモン王の時代(BC10C)。

(2)列王記(上・下): ソロモンの死後、イスラエルとユダ王国の歴史(BC10C~BC6C)。

(3)歴代誌(上・下): 王国時代を神殿中心の視点で記述(同時期、列王記と並行)。

(4)詩篇: ダビデ王などの詩歌(紀元前11~6世紀の幅広い時代)。

(5)箴言、伝道の書、雅歌: ソロモン王の時代に関連。

5. 預言者たちの時代(分裂王国とバビロン捕囚)

(1)アモス、ホセア: 北イスラエル王国への預言(紀元前8世紀)。

(2)イザヤ書: 南ユダ王国への預言(紀元前8世紀)。

(3)ミカ書: ユダ王国への警告(同時期)。

(4)エレミヤ書: バビロン捕囚直前のユダ王国(紀元前7~6世紀)。

(5)哀歌: エルサレム陥落後の嘆き。

(6)エゼキエル書: バビロン捕囚中の預言。

(7)ダニエル書: 捕囚中の物語と幻。

6. 捕囚後の帰還と再建の時代

(1)ハガイ書、ゼカリヤ書: 捕囚後の神殿再建(紀元前6世紀末)。

(2)エズラ記、ネヘミヤ記: 帰還後の宗教と社会の再建(紀元前5世紀)。

(3)マラキ書: 紀元前5世紀の最後の預言。

(4)エステル記: ペルシャ帝国時代の出来事。

このように整理すると、旧約聖書全体を時代の流れに沿って読むことができます。

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